15万ヒット突破記念・公募企画

あなたが選ぶ 20世紀の十冊

集計結果・堂々発表!


 2000年9月、隠し日記(自己紹介ページから飛べますので、探して下さい)の余興として「20世紀を代表する十冊」を選ぶとしたら、という話を書いた。ところが、試しにあたし自身の選んだ「20世紀の十冊」を紹介したところ、思わぬ反響を呼び、「自分ならこれを選ぶ」とメールをたくさん頂くに至ったのだ。これはもう、企画にするしかあるまい?
 そんな、いきがかりではじまった企画ではあるが、何と36名からの投票が集まったのである。こういうのは個人の思い入れ、どうせバラバラになって集計なんかできないだろうと予測していたのだが、あにはからんや……。

 まぁ、能書きはいい。とにかく結果をご覧下さい。これが、世界に冠たる──とまではいかないが、筋金入りの本好き達が選んだ20世紀の十冊だ。この作家の作品から一つに絞るのは無理だ、という声も多く頂いたので、急遽、皆様の投票結果から20世紀の十人も集計。
 なまもの読者が、ぜひとも次の世紀に残したいという思いを込めて選んだ作品たちである。未読のものがあれば、どうか今後の読書の参考にされたい。

 尚、応募して下さった皆様が、それぞれ何を挙げているか──すべての投票内容も公開しています。個々の方のコメント付き。一冊ずつ、思いを込めてコメントを書いて下さった方が多かったのですが、スペースの関係で一部の抜粋にとどまったことをご了承下さい。自分と同じ趣味嗜好の人を捜して、その人の勧める本を参考にするもよし、まったく違ったジャンルの水先案内人とするもよし。ご活用下さい。
 サイトをお持ちの方は、お名前からリンクしております。それぞれのサイトへもどうぞお越し下さいませ。


あなたが選んだ20世紀の十冊 (このページ下方)

あなたが選んだ20世紀の十人 (このページ下方)

応募者別投票一覧・1】 (別ページ)

応募者別投票一覧・2】 (別ページ)

応募者別投票一覧・3】 (別ページ)


これが20世紀の十冊だ!
総投票者数・36 得票作品数・262作品
順位   作品名      著者      得票数  
竜馬がゆく司馬遼太郎10P
ボッコちゃん星新一8P
智恵子抄高村光太郎7P
三国志吉川英治6P
檸檬梶井基次郎5P
果しなき流れの果に小松左京
十角館の殺人綾辻行人
点と線松本清張4P
坊ちゃん夏目漱石
アルジャーノンに花束をダニエル・キイス
11位沈黙
ゼロの焦点
だれも知らない小さな国
占星術殺人事件
火車
赤頭巾ちゃん気をつけて
遠藤周作
松本清張
佐藤さとる
島田荘司
宮部みゆき
庄司薫
3P

   
 感想 

 1位に輝いた「竜馬がゆく」は、とにかく若い頃に熱中した!という人が目立った。明治維新・戊辰戦争に関しては、薩長に対していい印象を持っていない判官贔屓の人も多いのだが(あたしもその一人です)、そういう人も「竜馬だけは別」「竜馬が生きてたら、戊辰の悲劇はなかったのでは」という発言をしてるのが印象的。歴史というのは、最大のドラマなんだなぁと実感。
 2位の「ボッコちゃん」は、「星新一から、どれか一冊を選ぶなんてできない!」という声が多く、複数作品に票が分かれてしまった。それで2位ってのは、やっぱすごい。「ボッコちゃんに投票しますが、これは星新一ワールドに投票するんだと思って下さい」というコメントも。
 3位の「智恵子抄」。詩集でのトップテン入りは、これ一冊。中でもこれが好きという詩を挙げてくれた人が多かった。「好きなフレーズは今でも暗唱できる」「とにかく泣けた」という声もたくさん。静かに狂ってゆく妻を見つめながら、時には戦い、そして慈しむ姿は胸に迫る。
 4位は「三国志」。支持はあるだろうと思っていたが、正直、こんな上位に入るとは! 「ゲームから興味を持って読んでみたら、すごかった」という声も。
 5位の「檸檬」は、「とにかくあの世界が好き!」という声が。丸善では、今でも年に数回、本の上にレモンが置かれるそうです(笑)。「冬の蝿」の支持者もたくさん。
 同率5位の「果しなき流れの果に」は、そのスケールの大きさが魅力。「果しなき流れの果に」と書いて来た人が多く、個別データではそのまま載せてますが、「」はつかないのだそうです。
 そしてもう一冊の5位、「十角館の殺人」──正直に言って、これは驚いた。なまもの読者にはミステリ好きが多いのは分かってたんだけど、それでもここまで食い込むとは。「新本格の礎を作った」「この作品がいなければ、今の新本格の地位はない」などなど。小説それ自体の面白さもさることながら、新本格というジャンルの確立に寄与したという意義を重視してのランクイン。
 それと同じ観点でのランクインが、8位の「点と線」だ。「十角館が新本格1号なら、社会派を確立したのはコレだ!」というところ。「ゼロの焦点」と票が分かれてしまったのが惜しい。昨今は人気・売上両面で社会派は新本格に遅れをとっている感がなきにしもあらずだが、うんうん、なまもの読者は社会派を忘れてないぞッ。
 同じく8位の「坊ちゃん」「ボッコちゃん」と響きが似てるところが笑えるが)は、正直なところ、もう少し上位に食い込むのではと思っていたのだが……他の作品に票が割れてしまった結果か。
 「アルジャーノンに花束を」は唯一の外国作品。「とにかく感動!」「泣いた」「日本だけでなく、世界中で《20世紀の十冊》を公募しても、これは絶対入ります!」というコメントも。


これが20世紀の十人だ!
総投票者数・36 得票作家数・181人
順位   作家名      得票作品      得票数  
 星新一「ボッコちゃん」
「未来いそっぷ」他
16P
 夏目漱石「坊ちゃん」
「吾輩は猫である」他
14P
 司馬遼太郎 「竜馬がゆく」
「燃えよ剣」他
13P
 宮部みゆき 「火車」
「レベル7」他
8P
 小松左京「果しなき流れの果に」
「日本沈没」
7P
 高村光太郎 「智恵子抄」
 松本清張「ゼロの焦点」
「点と線」
 吉川英治「三国志」
「太閤記」
 綾辻行人「十角館の殺人」
「殺人鬼」
6P
 森博嗣「すべてがFになる」
「封印再度」他
11位 江戸川乱歩
 梶井基次郎
 島田荘司
 筒井康隆
 東野圭吾
「二銭銅貨」他
「檸檬」
「占星術殺人事件」他
「時をかける少女」他
「秘密」他
5p

   
 感想 

 大凡のところ、作品ランキングとシンクロするのでは──と思っていたのだが。特筆すべきは、夏目漱石・宮部みゆき・森博嗣の3人である。作品ランキングでは「坊ちゃん」が8位だった夏目漱石が、作品ランキング1位の司馬遼太郎を凌いで堂々の2位。「火車」が11位だった宮部みゆきがなんと4位! それに、作品ランキングでは圏外だった森博嗣が9位に食い込んでいる。
 この3人の共通点はつまり、読者の好みが複数作品に分かれてしまっているということなのだろう。換言すれば「どれか一つになんて、絞れません!」ということだ。
 1位の星新一は作品ランキングで2位に甘んじた雪辱の1位と言ってもいいだろう。圧倒的支持率である。3位の司馬遼太郎は、13票中10票が「竜馬がゆく」で、逆に他の作品が少なすぎるのが疑問である。傑作はまだまだ多いのになぁ。
 作品ランキングでは新本格代表「十角館の殺人」に負けた社会派代表松本清張が、作家ランキングでは綾辻行人を1票差で凌いだ。「点と線」「ゼロの焦点」の二大代表作の併せ技一本と言えよう。


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