2003年の私的・面白本ランキング
対象本は、2002年11月から2003年10月出版分です。
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【恋愛小説】隼子という一人の女性を中心に、小学校2年から大人になるまでの人生を断片的に綴った物語。少女が恋愛と性に目覚める過程が、そりゃもう息詰まるほどリアル。なまなましさ、痛み、羞恥、激しさ。それらが濃密に混じり合い、「忘れられない思い」へと昇華する。そして溜息が出るくらい幸せなラスト。これは姫野カオルコの代表作だ。なまもの書評を読む
第2位 「スパイク」
【SF恋愛ミステリ】良く似た犬を連れている2人が出逢った。再会を約束したが、彼はその場に現れない──。犬はしゃべるし、いきなりパラレルワールドなんて出てくるのに、これが実に切ないロマンスなのだ。向こう側の世界にいる彼を助けようと奔走する私。ハラハラドキドキでホンワカで論理的で胸キュンの、とってもステキで贅沢な一冊です。なまもの書評を読む
【企業小説】8月12日、御巣鷹山で日航機の墜落事故が発生。地元群馬の上毛新聞社社会部を舞台に、事故報道に携わる男たちの姿をリアル且つドラマチックに描いた傑作。派閥争い、スクープ合戦、上司と部下の対立、そして家族の思い。新聞記者だった著者畢生の「男の仕事」ここにあり! 尚、ミステリ好きには同じ著者の「第三の時効」(なまもの書評)がお勧め。なまもの書評を読む
【ミステリ】今更何を説明する必要がありましょうや。「このミス」「本ミス」の1位を総嘗めにした、この年のミステリ界最大の話題作。ラスト間際で「あっ!」と叫んだ読者は数知れず。どうぞ何の先入観も持たずに、ページをめくって下さい。読み終わったら、読んだ人を捜して語り合いたくなること必至。なまもの書評を読む
【恋愛小説…かな?】恋愛小説と一言で括ってしまうのも躊躇われる3編の短編を収録。ひたひたと胸に染み入る佳作ばかり。「珠玉」という言葉こそが相応しい。タイトルもそのものズバリの「恋愛小説」、余命いくばくもない僕が殺人を計画するミステリ「永遠の円環」、そして映画にもなった「花」。どれもステキだけど、特に「花」には泣かされました。なまもの書評を読む
【SF】舞台は近未来。国連主導のもとに、歴史をやり直し「改善」するプロジェクトが稼働していた。その一つに選ばれたのが日本の226事件。しかし、何度やりなおしても巧くいかず──。「あのとき、こうしていれば歴史はどう変わったか」という面白さ満点。それが一つところへ収束する驚きの構成もオミゴト!なまもの書評を読む
【時代小説】時は元禄。江戸の「厄介事よろず引受業」のメンバーたちが織りなす、あの手この手のコン・ゲーム。誤って大量に仕入れた大豆を売りさばく手法や、悪徳商人を騙す手法など、愉快痛快爽快だぁい。とにかく気持ちのいい時代ミステリ。緻密な作戦に膝を打ち、いなせなキャラに思わずこう声をかけるよ。「よっ、イキだね!」なまもの書評を読む
【ミステリ】街のグラフィティアート(つまり落書き)を消す仕事をしている弟が、ある時、放火事件を予言した──。伏線の妙味とフェアプレイはまさに本格ミステリだけど、それ以上に物語り全体を覆う透明感が素晴らしい。暖かさと、その暖かさにくるまれた激しさ。辛く切ない物語なのに、なぜかステキな気分で本を閉じることができる希有な文学です。なまもの書評を読む
【ミステリ】大学生の柊一は、ケガが原因で寝たきりになった塗装職人の祖父と、末期癌で入院している父親との3人家族。この柊一と、淡々と描かれる彼の生活がもう、めちゃくちゃカッコイイ! しかしそこには、あっと驚かせるクライマックスがちゃんと用意されてるのさ。人の魅力と物語の魅力が最高の形で融合した、実に味わいのある佳作。なまもの書評を読む
【家族小説……かな?】記憶が80分しか蓄積できない博士と、彼の元に派遣された家政婦母子の物語。記憶を蓄積できない博士にとって、会話のよすがは「数字」だった。3人の、静かな心の交流。けれど通じ合ったかのように見えても、80分後には博士はそれを忘れている。切なさも愛しさも、数字の美しさも、頭ではなく心に入ってくる。いい話だ。ホントにいい話だ。なまもの書評を読む
【鼎談】「ほぼ日刊イトイ新聞」の人気コーナー。ジョージ、つねさん、ノリスケという3人のオカマさんが、ほがらかに高らかに色々なことを斬っていく鼎談本。なんてステキなオカマさんたちなんでしょう! 元気になるし、勉強になるよ。とても新鮮で刺戟的。思わずジョージさんを人生の師と仰ぎたくなる、「教えてくれてありがとう!」な1冊だ。なまもの書評を読む