男手が必要なこと

 ダンナが入院していた半年の間、一番困ったのはどんな時かと問われたら、こう即答する。

 
蛍光灯が切れたとき。

 電球ならまだなんとかなる。しかし蛍光灯、しかもシーリングライトなんつーものが切れた日にゃあ目も当てられない。取り替え方がわからない以前に、天井にかっちりくっついているカサのはずし方からわからない。カサがはずせないということは、必要な蛍光灯のサイズもわからないということだ。畢竟、暗い部屋の中で膝をかかえてドナドナを歌うしか無い。

 ダンナが入院していたときは、まだツイッターをやってなかったので、「蛍光灯が切れた」とmixiに書いた。するとそれを読んだ自転車チームの友人とかご近所さんが「しょーがねえなあ」と助けに来てくれた。ありがたやありがたや。

 そして今はダンナも退院して家にいて、しかも片手で小器用にいろんなことをこなしてくれるわけだが、さすがにシーリングライトの交換となると、脚立か椅子に乗らんと無理だし、片手片足ではチト難しいよなあと思っていた。そしてついに、恐れていた時がきた。

 シーリングライトの蛍光灯が、たぶん、切れた。

 なぜ多分かというと「すごく暗い」ということはわかるものの、カサに覆われているため内部がどうなってるかわからないから。
 どうしようかと思っていたところ、昨日、いきなり関西の自転車友人N川クンから電話。

 「明日、H川クンと一緒に遊びに行きま〜す」

 なんというナイスタイミング!
 ふたりの到着を心待ちにし、夕方6時に玄関をあけてふたりが入って来るなり

 「いらっしゃ〜い、疲れたでしょ♥
  ビールにする? お風呂にする? それとも蛍光灯替える?」

 遠路はるばる名古屋まで来て、まずは蛍光灯を替えさせられる自転車友人。明るい! 明るいよママン!

 ただ、あとになって思ったことだが、誰かに替えてもらうたびにあたしはぼーーーっと見てるだけなんだけど、そのときにカサのはずし方とか蛍光灯の取り替え方を教えてもらえば済む話なんじゃないのか。今回もぼーっと見てるだけだったので、いや、見てもおらず阪神戦を見ていたので、結局取り替え方はわからないままである。
 次回はちゃんと教わろう。そのときに覚えていれば、だが。