中日新聞にコメント載った。が。

 今日の中日新聞の文化面が、「桐島、部活やめるってよ」「チア男子!」が話題の朝井リョウさんを取り上げている。でもって青春スポーツ小説の隆盛ということについて、あたしがちょこっとコメント寄せてます。

 お気づきでしょうか、名前の次にカッコ付きで、名古屋在住と記されていることに。そして碧野圭さんの
『銀盤のトレース』には〈愛知県が舞台の〉という説明付き。記事本編を読めば、朝井リョウさんも岐阜県出身と明記されている。

 午後、中日新聞のこの欄の担当さん(同い年の女性なのだ)と会ったときに、「名古屋在住とか岐阜県出身とか、要るんですか?」と尋ねてみた。答は「要るんですよ〜」

 彼女自身は「要らなくね? いい本や面白い情報を紹介するのに、どこに住んでる人かって関係なくね?」と思わないでもないようなんだが、地元密着新聞としてそこははずせないという伝統になっているらしい。
 なんか、愛三岐の東海三県って、身内っていう感覚が強いらしい。だから新聞に載せるにも、どこの人だか分からないより、「うちの子」の話の方が読者の興味を引く、と。

 言われてみれば、心当たりがある。
 地元出身の芸能人がテレビに出てきたとき、普通なら「あ、この人好き〜」「可愛いよねー」「あのドラマが良かったね」という話になると思うのだが、あたしの出会った名古屋人の場合。

 「あ、舘ひろしだ」「舘ひろしって、千種高校だよな。頭いいよな〜」
 「浅田真央ちゃん、頑張れ!」「大須のスケートリンクでときどき見かけた」
 「加藤晴彦が出てる〜」「うちの弟が同じ学校でさー」

  “憧れの有名人”ではなく、すっかり
近所の兄ちゃん姉ちゃん。何この身内感覚。
 よく、大阪で芸能人が街を歩くと、通りすがりのおばちゃんがまるで知り合いのように声をかけてくるという話を聞くが、名古屋の場合、ホントに知り合いだとかよく見かけたとかというケースが多くて驚く。
 他にも、東山線であみんの岡村孝子をよく見かけたとか。バイトしてたガソリンスタンドに彦野(元中日)が来てたとか。誰もがなんかひとつはその手のエピソードを持っている。ホントに持ってる。それが名古屋。

 ちなみにうちがときどき利用する介護用品のショップは、八神純子の実家が経営してます。いや、それだけなんですけど。だから何ってんじゃないですけど。

 ところで、中日新聞に名前が載った今日、市内の家族友人から「新聞見たよ!」という連絡が押し寄せて驚いている。あたしはこれまで他のいろんな新聞に何度も書評を書いたりコメント載せたりしてきたが、何も言われたことなかったのに。中日新聞に載って一人前なのか。そうなのか。